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2006年02月17日

「摩天楼の怪人」島田荘司 ブックマークに追加する

「摩天楼の怪人」
島田荘司

「ミステリ好きのミステリ苦手」で大好きな御手洗シリーズの新作が出たから図書館で予約した、と書いた「摩天楼の怪人」の予約が、整理中に予約したにもかかわらずやっと回って来たので読みました。私の島田荘司ファン度合いはかなりのもので、2ちゃんねるでほとんど唯一といっていいほどチェックしているスレッドがミステリー板の島田荘司スレッドだったりするくらい好きなので、「島田荘司復活!!」というような評判は耳にしていて、かなり楽しみにしていました。

いやー、期待を裏切らない出来でした。素直におもしろいです!初期の頃の御手洗モノが好きな人には文句なくオススメできます。ランキング的にはかなりギリギリ発売だったけど、「このミステリーはすごい」の本格ミステリー部門のトップ10にはランクインした、という話も聞いているので、一般的にもおもしろい作品なんだろうなあ、と思います。

思えば、長かったです。御手洗シリーズも途中までおもしろかったものの、作中で御手洗が外国に行って電報や電話やEメールだけで登場するようになったあたりから、私の好みからはずれはじめ、「季刊・島田荘司」や、「御手洗パロディ・サイト事件」に至っては「????」のマークが点滅して、その後数年感私の脳裏から島田荘司の名前は消えていました。

しかし、3年ほど前に「ネジ式ザゼツキー」(in this blog)を読んで以来、私の中で島田荘司ブームが戻ってきました。最近の島田荘司氏の興味はクローン技術や脳の仕組みのようで、私も「へえ、そういうことになってるんだ。おもしろいなあ。っていうか、島田荘司って何でも詳しいよねー」と思いながら読んでいました。

そして、今回は都市と建物がお好きな島田荘司氏らしく、ニューヨークにある架空の建物を舞台にして、建築論や都市論を織り交ぜながら、ミステリーをオペラ座の怪人風味に料理した作品です。不思議な建物は登場する(氏には珍しいあとがきによると、安藤忠雄に影響を受けたらしいです)し、わけのわからない事件はたくさん起こるし、美人な女優はいっぱい登場するし、マンハッタンの地理にも歴史には詳しくなれるし、御手洗は相変わらず御手洗だし、愛はやはり狂気だと思うし、サラ・ブライトマンの歌う「Phantom of the Opera」や、「容疑者Xの献身」(in this blog)が頭の中でぐるぐるまわりました。

「復活」って言われるのもわかるなあ、と感動してしまいました。そして、「またあの島田荘司節の文明論や都市論や日本人論を読みたいなあ」と思って、図書館に行って「都市のトパーズ」やなんやらを借りてきてしまいました。あんまり借り過ぎて上限の10冊をすぐにオーバー。都市ということで思い出した「火刑都市」が借りれなかったのは残念です。

いやあ、いい作品です。島田荘司入門としてもオススメです。

投稿者 michy : 2006年02月17日 20:26 : 本や雑誌 > 書評(フィクション) |    

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