2006年02月のアーカイブ

1.0 ざっくり会話でのまとめ

「なぜSEに契約書の知識が必要なのか」

hiyo03.gif「毎日毎日勉強勉強。SEって忙しいなあ。本屋さんに行ってもいろんな本が並んでるし。まだまだいっぱい勉強しなくちゃいけないんだろうなあ。ふう。新しい言語に、UMLに、プロジェクトマネジメントに、会計に、ええ!最近は契約書まで勉強しなきゃいけないの!」

aicon156.gif「最近の上級SEの仕事には契約書がきちんと読めて理解できて、管理できることも加わってきてます」

hiyo03.gif「え!!そういうのは法務部とか弁護士さんのお仕事じゃないんですかー。「契約書つくってください」って言えば作ってくれますよね」

aicon156.gif「いいえ、違います。今までは日本の会社はあまり契約書を重要視してなかったから、契約書は他の部署が共通の適当な契約書を適当に作って、あとは現場のSEが阿吽の呼吸でなんとかしていればよかったんです。でも、これからは契約書の数も増えてきます」

hiyo03.gif「どういうことですか?契約書って「正しい契約書」があってそれを使っていればいいんじゃないんですか?それにお仕事をしていれば契約書に違反することもないですよね」

aicon156.gif「いいえ、違います。プログラムもクライアント企業にあわせてメンテナンスが必要ですよね。もちろん、使い回せるところもあるけれども。契約書もそれと同じでオーダーメードが必要なのです。また、最近は厳しい契約書が多いから、うっかりしているとすぐに契約書に違反してしまいますよ。だから、SEにも契約書の知識が必要なのです」

hiyo03.gif「そういえば、こんぷらいあんすって言葉を聞くかも…」

aicon156.gif「そうそう。世間も法律違反や契約書違反に対して以前より敏感になってきたからより契約書を理解することが必要になってきたんです。それに、法務はビジネスのことも技術のこともSEほど分かってるわけではないんです」

hiyo03.gif「ビジネスや技術のことを理解するのが法務のお仕事じゃないの?」

aicon156.gif「いいえ、違います。法務の人に仕事はSEさんが契約書を読むときにアドバイスしてくれるだけなんです。SEさんが知らないことを教えてくれるだけなんです。ビジネスや技術のことをふまえて契約書の内容を判断したり契約書に従って行動するのはビジネス部門のすることなんです」

hiyo03.gif「ええ!法務の人ってそれだけしかしてくれないの!?」

aicon156.gif「そうです。だから、SEがしっかり契約書を読んで理解して管理できないといけないんです。しかも、これからはテクノロジーが進歩していきます。時代に併せて契約書も変更しないといけませんが、どう変更すればいいかは技術の分かる人にしか分かりません」

hiyo03.gif「技術のわかる人ってだれ!?」

aicon156.gif「SEさんのことです。」

hiyo03.gif「ええ!他の偉い人のことじゃないの」

aicon156.gif「一番困る人、お金を儲けられる人が声をあげないと誰も取り上げられないんです。また、これからオープンソースのソフトウェアをどんどん利用する動きがさかんになってきますね。これも契約書を理解していないと問題になる可能性があります」

hiyo03.gif「オープンソフトウェアって勝手に自由に使っていいソフトウェアのことでしょ?どうして問題になるの?」

aicon156.gif「オープンソフトウェアというのは勝手に自由に使っていいソフトウェアのことではありません。もちろん「勝手に自由に使っていいよ」と宣言しているソフトウェアもあることはありますが、ごく一部です。GPLやBSDといわれるものは条件に従うことで使えるようになります。「条件」というのは契約と同じです」

hiyo03.gif「GPLやBSDって聞いたことがある!勝手に使っていいものだと思っていました」

投稿者: michy 日時: 04:12 | | コメント (5) | トラックバック (0)

1.1 他の知識の取得に忙しいのに?

 上級SEに求められるスキルはどんどん増えていっています。自分の専門分野のテクノロジーの知識もなくてはいけないし、かといって他分野のテクノロジーの知識もおろそかにするとSE同士で話が通じ合わなくなります。大人数で同じものを作るのですから、コミュニケーションをはかるためのプロジェクトマネジメントのためのスキルや、UMLなどのプロジェクトの対象を誰にでも分かりやすく説明するためのスキルも必要になってきました。また、プロジェクトはお金がかかるものですからコスト意識も重要になり、会計の知識も必要とされるようになってきました。

 このうえ、契約書に関する知識まで必要なの!?そんなことは他の部署の人間や、もっと偉いひとがやるものではないの?弁護士にアウトソーシングしたほうが安くすむものではないの?そう思われるのも無理はありません。

 しかしながら、技術の分かっているSEが契約書を読み、理解できるようになることはこれからますます必要になることです。また、契約書の内容をまったく内容を理解せずに他部門やアウトソーシング先任せにしていたら、自社に有利ないわゆる「良い契約書」は作れません。気づかずに契約書違反のことをしてしまうことも、相手の根拠の無い主張に言い負かされてしまうことも増えるでしょう。またビジネスの場面でも速やかな意思決定が行われなくなってしまうでしょう。

 これからの時代は、SEにとって契約書は他人事ではないのです。SEとしての技術を活かすためには、契約書を「さばけ」るかどうかが重要になります。なぜ、今後SEにとって契約書「さばき」が重要になるのか説明していきます。

投稿者: michy 日時: 09:08 | | コメント (0) | トラックバック (0)

1.2 「正しい契約書」幻想

 プログラミング言語やスクリプト言語で書くものには、ある程度「正しい」回答があるように、契約書にも「正しい」契約書があると考えていないでしょうか。弁護士や担当部署に、「契約書作ってください」といえば「正しい」契約書が出来上がって来ると考えていないでしょうか。契約書を提出すると、相手方が何かコメントを返してくるときもありますが、これにも「正しい回答」があって、それも弁護士や担当部署に問い合わせれば判明するもの、と考えていないでしょうか。

 でも、よく考えてください。たとえば、プログラムを制作するプロジェクトで重要とされるのは、プログラミング行為それ事態でしょうか。そうではなく、要件を定義すること、どのような機能が必要かヒアリングすること、クライアントの要望を理解することではないでしょうか。そして、定義される要件やヒアリングの結果は、クライアントによって異なるのではないでしょうか。そこには「正しい」、唯一のものなどないはずだと思います。

 実は契約書の作成もそれと同じです。

 弁護士や担当部署は、依頼部署の要望に併せて契約書を作り、相手方へのコメントをします。その契約書や相手方のコメントに反映されるべきは、依頼した部署の意思や、依頼した部署の意思に基づいてコンサルタントした結果に現れたものであって、それは具体的な事例毎にある程度変化するはずのものです。

 もちろん、大きな会社にはある程度の「ひな形」と呼ばれる契約書があります。本屋さんに売っている契約書の書式集を買えば、そこにもたくさんの契約書の「ひな形」があるでしょう。その「ひな形」が「正しい契約書」なのではないか?と疑問に思われるでしょう。

 しかしながら、たとえば大きな会社がもっているひな形では「当社によくある取引の形態を表現した、自社に有利な契約形態」を契約書のかたちにしたものですし、書式集のひな形は「世間によくある取引形態」を契約書の形にしただけのものです。

 そのような「ひな形」は参考にはなっても、今、あなたの部署で、まさに、必要とされている契約書とは違う契約書の可能性が高いのです。特に、新しいビジネスを行おうとしている場合や、どういうビジネス判断をすべきかが重要な場合は、現実に技術やビジネスを行っている部門のヒアリングなくしてそのまま適用できない場合が多いのです。

投稿者: michy 日時: 09:15 | | コメント (0) | トラックバック (0)

1.3 法務は実は何も分かっていない!

 法務部門、弁護士というのは実はビジネスや技術のことは何も分かっていないと考えるのが良いでしょう。会社の内部部門であるなら、常識として会社の組織やビジネスの内容は理解していると考えてもいいかもしれませんが、それ以上のことは期待できません。

 考えてみましょう。ある会社と契約を締結したいと考えたときに、お金をいくら払うかを決めるのはどの部署でしょうか。契約書の条件によっては金額が変わってきます。契約を締結した後に、契約書に従って業務を行うのはどの部署でしょうか。その契約にトラブルがあったときに責任を問われるのはどの部署でしょうか。その契約で会社の売り上げが上がったときに、お給料に一番反映されるのはどの部署でしょうか。

 法務部も弁護士も関係ありません。実際にビジネスを行う部門(営業部門やシステム部門)が責任をとり、報酬を受け取ります。その契約書に従ってビジネスが行われるかどうかの責任を負っているのはビジネスを行う部門で間接部門ではないのです。ましてや、外部の弁護士ではありません。報酬に関係ないところに興味のある人間や素養のある人間というのはとても少ないものです。あたなもそうではないでしょうか。

 では、法務部門や弁護士というのはどんな仕事をしてくれるのでしょうか。それは、あなたが契約書を理解するための手助けをしてくれるのです。難解な法律用語や、ぱっと読んでも意味がわからず巧みに逃げて表記してあるところを「こういう風に解釈できますけど大丈夫ですか?」とあなたに確認をしてくれます。また、あなたがいい契約書への表現方法を思いつけないときは、あなたに代わって簡潔で誤解しようのない表現を考えてくれます。相手の契約書にどう返答していいか分からないときには、経験のある人間なら過去の似たような事例から提案をしてくれます。あくまであなたの手助けをしてくれるだけなのです。あなたに代わって何かを判断してくれるわけではありません。リスクをとってくれるわけでもありません。あなたがすべきことを代わりにしてくれるわけではありません。

 契約書に技術的に難解なことや、SEが行うべきことが書いてあるのにもかかわらず、「法務や弁護士が読んでいるから自分が読む必要がない」と判断したり、「法務や弁護士が問題ないといっているから問題ないのだ」と判断したりしても、いざというときに法務も弁護士も責任はとれません。契約書に違反したとして責任を問われるのはSEです。

投稿者: michy 日時: 09:15 | | コメント (1) | トラックバック (0)

1.4 これからの時代を見据えて

 これからの時代を見据えると、SEが契約書を理解することがより重要になってくることが分かります。コンプライアンスの意識が台頭してきたから、また技術の進歩によって他社技術やオープンソース技術の導入が盛んになってきたからです。

 コンプライアンスの意識が高まってきたということは、皆で決めた決まり事を破ることに対しての世間の認識が厳しくなってきたことです。今までは「なあなあ」で済んでいたことが、これからはきちんと書面に書いてある決まりと同じように進める必要があるということです。違う進め方をして、「今までそうやって来たんだ!」と言っても通らなくなってきたのです。契約というのも決まり事の一種です。そして、法務は契約を守るように啓発する事はできても、実際に契約を守るように行動するのはSEになります。SEが契約書の内容を理解しなくては、コンプライアンスを実行することはできないでしょう。

 また、技術の進歩によって一つの製品に多数の他社技術が搭載されるようになってきました。当初は自社技術だけを搭載していればよかった携帯電話には、IMEをはじめ山のようなアプリケーションが搭載されています。CDの時代にCD-Playerを製作するのに必要だったライセンスの数は、DVD、Bru-rayと世代を経るに従って暗号化方式のみならずコピープロテクション方式など指数関数的に増えていっています。

 プログラムに盛り込むべき機能が多岐に渡りすぎたことから、オープンソースを取り込む動きもあります。しかしながら、オープンソースソフトウェアを商用に利用するには、オープンソースソフトウェアを使用するための条件であるライセンス条件を知り、理解し、実行しなくてはいけません。

 これらの新技術に付随する数々のライセンスの内容を理解し、本当に導入すべき、導入できる技術なのかを決定し、条件があればそれに従うのはSEです。他の部門の人間は製品にどのような技術が搭載されているのか知りません。どれくらい必要な技術であるのかも分かりません。

 また、プログラムのライセンス条件の中には技術の進歩についていけずに時代遅れになっているものもあります。CPU1チップに複数の演算装置を搭載するマルチコアと呼ばれる時代が来ると言われて久しいですが、未だにコンピュータの台数をCPUの数で数え、課金する契約が現役で生きています。CPU換算でお金を払う契約を結んでいる企業にとっては、マルチコア化したときにCPUを1CPUとすべきか2CPUとすべきか、その線引きをどこにすべきかはとても大きな問題です。そして、技術を理解できる人間以外がその線引きを見つけ出すことができるとは思いません。SEが契約内容を理解し、新しい契約の必要性を提案しなければ、契約は旧態依然のまま混乱が生じるでしょう。

投稿者: michy 日時: 09:16 | | コメント (0) | トラックバック (0)

1.5 自社に有利な契約書かどうかはSEで決まる!

 技術を理解しているSEが、きちんと契約書検討の作業に携わっているかどうかで自社に有利できちんとした契約書が出来ているかどうかが決まります。

 こんなメールをしていないでしょうか。

 「先方からの契約書を転送します。コメントください」

 あなたは、先方から契約書が来たら中身も読まずに法務にそのまま転送していませんか。あなたがどんな取引をしたいのか、自社のポジションをどこに置きたいのか、あなたがやっている技術はどんな技術か法務に説明せずに、ただメールを転送しても、あなたの会社に有利な契約書はできません。「正しい」契約書なんて存在しないし、法務は実は何も分かってないのですから。

「前に法務さんから訂正ダメって言われた部分、やっぱり先方から直して欲しいって言われたんです。どうか訂正させてください」

 きちんと直して欲しい箇所を読みましたか。先方が直して欲しいと言われた箇所を訂正しても問題ありませんか。上司には相談しましたか。その上で、法務に「当部としては譲っても問題ないと考えているので譲りたい」とメールを書きましょう。基本的に法務が譲れないというのは、その箇所を譲ると会社のビジネスとして不利になるから心配しているだけです。法務が記載内容を決定できるわけではないです。間違えないようにしましょう。リスクをとるべき部署が譲ってもいいというなら、法務も譲ってもいいというでしょう。でも、よく読んでみてください。そこを譲っても本当に将来後悔しませんか。

 契約書に何を書くかを決定するのは、法務ではなくあくまでビジネスを行うべき部門です。法務はアドバイスはしますし、誤解のない文書案を練ってはくれますが、何を書くかは決定できません。何を書くかを法務に押し付けても、法務はいざというときに責任をとれません。「法務がうるさいから訂正できません」と言うは、対外交渉術としては意味があり得ますが、会社内では意味がありません。それはただの責任の押し付け合いです。何を書くべきかという責任をどの部署もとっていないだけになってしまいます。

 何を書くべきかという問題を責任のブラックスポットに落とさないために、SEにも簡単な契約書の検討方法の知識が必要になるのです。

投稿者: michy 日時: 09:17 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2.1 裁判になったときに証拠とするため

 そもそも契約書はなんのためにあるのでしょうか。究極の場合を考えてみましょう。相手方とプログラムを納めてお金をもらう約束をします。あなたはプログラムを完成させます。相手方に納品をします。相手がお金を払ってくれません。相手方と払う、払わないという言い合いになるでしょう。それでも払ってくれません。どうすればいいでしょう。話し合いでは埒があかないのですから、あなたにできることは裁判に訴えることだけです。さて、裁判でどうやって「プログラムを納めたらお金がもらえる約束になっていたんだ」と証明するのが一番楽でしょう。

 契約書があれば簡単です。契約書および契約手続きのときに提出する印鑑証明さえあれば、裁判所は、原則として相手の代表者印が押された書類の内容が約束された内容であると考え、よほどのことがないとくつがえりません。

 反対に、契約書が無くて、相手方が「あれはサービスだと言われた」と主張をし始めると、どっちがより正しいと考えるかという裁判官の判断一つにかかってきます。無償か有償かなら、あなたが有利かもしれません。しかし、金額の話や細かい規定の話でお互いの主張が異なると、契約書や録音テープでもない限り、どちらの言っていることが正しいのか、裁判官の考え次第という危ない事態になってしまいます。

 日本では、法律上、契約は申し込む意思とそれに対する承諾があれば口頭でも有効に成立します。ただ、口頭の申し込みと承諾は成立した事を証明するのが難しいのです。その点、契約書があれば、いざ裁判になったときに、どのような証拠を提出すれば約束があったことを証明できるのか悩む必要がありません。

投稿者: michy 日時: 09:17 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2.2 トラブルになったときによりどころとするため

 いざ裁判になったときに証拠になる、ということは、そこまでいざとならないときでも役に立ってくれます。そこまでいざとならない段階から一歩進んで裁判になったら不利だと分かっているなら、相手もそれ以上の交渉はしにくいです。

 前の例でいうなら、相手方と払う、払わないという言い争いになったときに、契約書を持ち出して、「契約書に完成物を納品したら、お金を払うとあります。この契約書は代表社印も押してありますし、印鑑証明もついています。裁判でも十分証拠として成立します。お金を払ってください」というだけで、ずいぶんと相手方に対してプレッシャーになるものです。

 誰だって負けると思った勝負は挑んできません。

 また、本当に約束していたことを忘れていた、ということがあります。本人が忘れていることもありますし、担当者が変更になって、誰も当時のことを知っている人がいなくなっていることがあります。そのようなときに頼りになるのが契約書です。「昔、このように約束した証拠があるようですが」と契約書を引っ張りだすだけで、相手方にプレッシャーを与えることができます。

 もちろん、反対に自社の担当者が契約書の内容を忘れたり、引き継ぎのミスで契約書の内容に反したことをしていると、相手方に契約書を持ち出されたときに逆にあたふたして足下をすくわれかねませんので、ご注意ください。

投稿者: michy 日時: 09:18 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2.3 その他もろもろの効果

 副次的な効果として、大きな会社になると税務署に対する証拠として契約書があると便利な場合があります。税務署は脱税に神経質です。実際の取引とは異なったお金が行き来することを警戒しています。例えば、業務委託の形を借りた譲渡などです。

 しかしながら、業務委託をしたという契約書があれば、「さすがに業務委託の契約書を作ってまでは譲渡は行わないだろう」と、業務委託があったことを信じてくれることが筆者の経験上多いです。

 税務署の職員も、もちろん、日本では契約は口頭で成立し、書面などなくてもお金が行き来しても法律上問題ないことは承知しています。ですから、「これは事情があって書面がありません」と説明をすれば納得はしてくれるのですが、書面のない理由を税務調査のたびに探索し、説明する手間より書類を作る手間のほうがかからないのが実情であることが多いです。

投稿者: michy 日時: 09:19 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2.4 約束(契約)がないと?

 では、トラブルが起こって、そこに契約書があっても、そのトラブルに関する条文が契約書にない場合はどうなるのでしょうか。

 実はよく聞く民法という法律はほとんどそのためにあります。両当事者間で事前に何も決めていなく(「定めがない」という)、トラブルが起こった場合は、民法などのいわゆる任意規定と呼ばれるものに従って処理されることになります。

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「任意規定」というのは、その条文に違反する効果を認めない「強行法規」と呼ばれるものに対比して、「両者が特別に約束した場合以外は、この規定を適用します。しかし、この規定とは異なった約束をするのは自由です」と民法で補充的に決められている規定になります。契約書等の証拠が無い場合も同様に任意規定に従って扱われる可能性が高くなります。

 しかしながら、任意規定はいろいろな世界の常識をいっしょくたにしたものですから、SEの業界でそのまま適用するには、あまり商慣習にそぐわない部分も多く出てきます。

 このような任意規定に従わないことを明確にするために、任意規定と異なる契約書を結ぶことが重要になります。

投稿者: michy 日時: 09:19 | | コメント (0) | トラックバック (0)